黒柳徹子の発達障害について!症状はどんなものなのか?
黒柳徹子さん、テレビ朝日の番組「徹子の部屋」の司会者として知らない人はいないでしょう。
「徹子の部屋」は1976年に開始され、「同一の司会者による番組の最多放送回数」のギネス世界記録を更新し続けている番組です。
黒柳徹子の噂~発達障害~
黒柳さんが、今で言うADHD児として小学校の1年生で転校を経験したことは『窓際のトットちゃん』につぶさに記されています。
授業中に教室からチンドン屋さんを呼んでしまい、授業にならなくなってしまったこと。授業中でも樹にとまっている鳥に話しかけて授業にならなかったこと。
http://www.inv.co.jp/~tagawa/liberia/liberia.htmlより引用
ADHD児特有の多動性が見られるエピソードです。
関心を抱いた物への執着ぶりについては蓋付き机のエピソードが有名です。
蓋の付いている机が珍しく、トットちゃんは授業中に100ぺんくらい蓋を開け閉めします。
当然注意を受けますが、トットちゃんの反応は通常と異なるものでした。
授業のルールが分からない、先生の注意の意図がわからないトットちゃん。
トットちゃんは、お母さんが見つけてきた「トモエ学園」に転校します。
自由な校風を特色とする学校でのスタートが切れるかどうか?
校長先生の面接を受けに行ったトットちゃんは、校長先生に「話したいことがあるかい」と言われ、ひたすら喋り続けます。
約4時間。
小林宗作校長は最後までじっと聞き続けます。
「あとにも先にも、トットちゃんの話を、こんなにちゃんと聞いてくれた大人は、いなかった。」と黒柳徹子さんは記しています。
自分を取り巻く状況が少しずつ分かりだしてそろそろ聞くことも覚える年齢になっていても、一方的に自分の話をしてしまうADHD児。
自分でもそれが周囲に受け入れられない行動なのだと自覚しつつも行動を抑制できないADHDの特徴が際立つエピソードです。
完全ノンフィクションの『窓際のトットちゃん』
幼い黒柳徹子さんを迎え入れたトモエ学園。
問題児とされていた黒柳徹子さんは、トモエ学園で生き生きとした子供時代を送ることになります。
トモエ学園を舞台に繰り広げられる少女の成長。
級友たちとの心のふれあい。
ユニークな教育方法。
大きな懐でさまざまな子供を受け入れた校長の小林宗作先生。
みずみずしい感性で描き取られた学園生活が繰り広げられるのが、『窓際のトットちゃん』です。
「トットちゃん」とは、黒柳徹子さん自身のこと。
幼い黒柳徹子さんが、自分の名前の「徹子(てつこ)」をきちんと発音できず、「トット」と発音していたこ とにちなみます。
作品の中では、黒柳徹子さんのことは、「トットちゃん」という三人称で語られますが、級友は全て実名の完全なノンフィクションです。
「窓際」というのは、トモエ学園に転校する以前に登校していた区立小学校で、授業中に窓際に立って、チンドン屋さんを呼び込もうとしたことからつけられた ものとされています。
ただし、この本が出版された1981年頃には、リストラ予備軍のサラリーマンを「窓際族」と呼ぶようになっており、本書の流行を受け て読んだ人の中には、エリートコースから外れた人生を歩んでいるように見える少女と我が身をダブらせた人がいることも、予想されます。
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戦後最大のベストセラーなのに映像化されないのはなぜか?
1981年に講談社から出版された『窓際のトットちゃん』。
日本国内だけで、累計800万部を発行。
「戦後最大のベストセラー」と称されています。
本書の ヒットにより、黒柳徹子さんは、1981年から1983年までNHK紅白歌合戦の紅組の司会を続投することになります。
社会現象ともなった『窓際のトットちゃん』。
当然のように映像化の話が持ちかけられてきましたが、黒柳徹子さんは全て断っています。
理由は、「校長先生を 演じられる人はいない」から。
校長の小林宗作氏の人柄は、本書に生き生きと描かれています。
幼心に疎外感を抱いた「トットちゃん」を正面から受け止め、温 かく抱きとった小林校長。
小林先生への敬愛の念も、本書の魅力の一つです。
2014年5月22日に『窓際のトットちゃん』の朗読会と対談の集いに出席した折にも、黒柳徹子さんは、映像化は、校長先生を演じられる人がいないことを 理由に断っていると、改めて語っています。
このイベントに参加した映画監督の山田洋次氏も、「あの小説は、的確に人間が表現されている。ああいう人間像を 描いた小説はない。映像化したいと思うけれど、小説以上のものはできないから、(映像化しても観客が)がっかりするんじゃないかと思って映像化ができな い」と述べています。
なお、このイベントで、安曇野ちひろ美術館に併設されている安曇野ちひろ公園に「トットちゃんの広場」が2016年に造られることが発表されました。
ちなみに、『窓際のトットちゃん』の表紙絵と挿絵には、いわさきちひろの作品が一貫して採用されています。
トットちゃんと発達障害
黒柳徹子さんは敬愛してやまない小林校長の視線という形で次のように記しています。
「トットちゃんの中のどこかに、なんとなく、疎外感のような、他の子供と違って、ひとりだけ、ちょっと、冷たい目で見られているようなものを、おぼろには感じていた。」
発達障害児が心の中に抱える疎外感を見事に表現した一文として有名なくだりです。
「発達障害」という言葉自体知らない人が大半だった頃、障害を個性と捉えて子供の前途を照らした親と先生によって問題児「トットちゃん」は、人間味溢れるタレントとして活躍する現在に至ります。
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