統合失調症の診断基準や根拠について!DSMやICDって何?
統合失調症とは、
考えや気持ちがまとまりにくくなり、
そのために本人が苦痛や困難を感じたり、
回復のために治療や支援を必要とする状態です。
考えや気持ちがまとまりにくくなる
直接的な原因が無いのが特徴です。
統合失調症の診断基準
統合失調症の
発症システムの解明は道半ばです。
根本的治療はまだ見つかっていません。
しかし、
薬や心理社会的な介入による
新しい治療法が普及して、
社会参加を目指した
リハビリテーションも進歩してきました。
早期に適切な治療を
行うことによって
社会参加を果たしている人も少なくありません。
治療の出発点となる診断。
その際に使われている基準として
国際的に認められているのは、
米国精神医学会による
診断基準「DSM-IV」です。
「DSM-IV」では、
妄想や幻覚、
支離滅裂な会話、
感情の平板化ないしは
意欲の欠如といった特徴的な症状が2つ、
1ヶ月の間ほとんどいつも現れることを
統合失調症と診断する基本としています。
ただし、
妄想が奇異なものであったり、
幻聴で2つ以上の声が
互いに会話しているものである場合には、
その症状だけでも統合失調症と診断されます。
障害が始まってから、
対人関係や仕事、
自己管理などの
いずれかの面で著しく能力が低下していることも
診断の際には重視されます。
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幻覚の症状が決めて!
幻覚は統合失調症の
診断の決め手となりやすい症状ですが、
統合失調症の幻覚とは見なされないものもあります。
入眠時に現れやすい「金縛り」と呼ばれる体感幻覚や、
入眠時に動物の姿などが見える幻視は、
統合失調症の幻覚とは見なされません。
また、
アルコールや有機溶剤吸引の結果として生じた幻覚、
身体疾患や投薬に伴って生じる幻覚も
統合失調症の症状とは見なされません。
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