発達障害・知的障害・精神障害の特徴とそれぞれの関係は?
外見からは障害があることが分かりにくいのが、発達障害、知的障害、精神障害でしょう。
これらの障害は、他人との関わり合いやコミュニケーションに困難さを抱えることが少なくありません。
そのため、社会生活で問題を起こすこともあります。
平成20年の障害者白書によると、知的障害者は54.7万人。精神障害者は302.8万人。
発達障害者は、義務教育段階で約68万人と推計されています。
一見して障害があることが分かりにくい人たちには、どのような特徴があるのでしょうか?
発達障害・知的障害・精神障害の特徴は?
近年、社会的な認知度が上がったアスペルガー症候群は、広義の自閉症に含まれます。
発達障害は、脳機能の障害です。
自閉症の場合は、知的障害を伴う場合もあります。
アスペルガー症候群は、知的な遅れを伴わない発達障害とされています。
アスペルガー症候群の人は、こだわりが強く、突発的な出来事や予定の変更への対応が苦手と言われています。
ADHDの人は、成人になっても不注意な言動が治らなかったり、そわそわしやすかったり、興味のあるものに衝動的に手を出すのをやめられなかったりすることが多いとされています。
知的障害は、先天的、または出生時に、脳に何らかの障害を受けたことで、知的な発達が遅れる障害です。
ダウン症の人などに見られることが多いとされています。
話の内容が理解できなかったり、自分の気持ちをうまく表現することができず、コミュニケーションが円滑にできないことがあります。
困ったことが起きても、自分から助けを求めることができないこともあり、支援が必要になります。
複雑な話や抽象的な概念を理解することが苦手な人が少なくありません。
精神障害には、統合失調症や気分障害などが含まれます。
病気によって、症状は大きく異なりますが、ストレスに弱く、緊張しやすいという点は、共通して見られるようです。
また、警戒心が強かったり、自分に関係ないことでも、自分に関係づけて考えたりすることも多いようです。
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発達障害者や軽度の知的障害者には二次障害としての精神障害発症例が多い
発達障害には、知的な障害を伴わないケースが少なくありません。
しかし、障害ゆえに社会生活にうまく適応できない場面は、けっして少なくありません。
こだわりの強さや不注意さが誤解を招くことが多いからです。
そのため、ひきこもりや自尊心の低下が見られるケースは多いとされています。
うつ病や不安障害で治療を始め、初めて背景に発達障害があったことが気づかれるケースは、けっして稀ではありません。
知的障害は、IQによって4段階に分類されています。
IQ50以上70以下が軽度、IQ35以上50未満が中等度、IQ20以上35未満が重度、IQ20未満が最重度とされています。
このうち、軽度ないし中等度の人には、不安障害やうつ病の発症例が多いとされています。
周囲の人から求められる要求や指示が十分に理解できないことが負担となり、自分が周囲からどう見られているかは切実に認知できる能力があるためだと考えられています。
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